InBodyの数値はなぜ変わる?飲水前後で測って検証してみた

「朝測ったら体脂肪率7.4%だったのに、数時間後にもう一度測ったら8.4%になっていた」

——そんな経験、ありませんか。

実は先日、私自身のInBodyで実際にこの現象が起きました。

せっかくなので、原因を確かめるために同じ日に4回連続で測定し、水を飲むタイミングと数値の関係を検証してみました。

この記事では、その実験結果と、なぜ数値が動いたのかという理由、そして日々の測定で数値に振り回されないためのコツをご紹介します。

「自分の数値、正しく読み取れているか不安」という方の参考になれば幸いです。

目次

InBodyとは?
何を測っている機械か

InBody(体成分計)は、体に微弱な電流を流し、その伝わりやすさ(電気抵抗)から体水分量・筋肉量・脂肪量などを推定する機器です。

体重計のように「体重」という一つの数字を出すのではなく、体の中身を分解して見せてくれるのが特徴です。

ただし、この仕組みは電流の伝わりやすさ、つまり体の中の水分状態に大きく左右されるという性質も持っています。

今回の実験は、まさにこの点を確かめるものです。

実験方法:同じ日に4回、水を飲みながら測定

方法はシンプルです。

起床後の空腹時に1回目を測定し、そこから水分を摂りながら、約15分〜1時間おきに合計4回測定しました。

運動や食事はせず、水分摂取以外の条件はできるだけ揃えています。

InBodyを用意
体重を測定
水をたくさん飲みます
最終的に52kgに

結果:結果用紙

用紙の下の方に各数値の推移が載っております。

結果:数値はこう動いた

測定時刻体重筋肉量体脂肪率ECW/TBW
07:4750.7 kg44.6 kg7.4 %0.373
08:29 (+42分)51.7 kg44.9 kg8.4 %0.374
08:44 (+15分)52.1 kg45.2 kg8.4 %0.375
09:46 (+62分)51.2 kg44.9 kg7.4 %0.372
水分摂取のみを変数とし、それ以外の条件(運動・食事)は揃えて測定

水を飲んだことで体重は最大+1.4kg増加し、そのあと-0.9kg戻りました。

面白いのは、体脂肪率も7.4%→8.4%→7.4%と、体重の増減とほぼ同じ動きをしていることです。

わずか2時間ほどの間に、実際の体脂肪が1%も増減するはずはありません。

これは明らかに、体脂肪そのものではなく「測定条件」が変わったことによる数値の動きです。

なぜ数値が変わったのか:体脂肪は「引き算」で出ている

InBody公式の説明によると、体組成計はまず電極から流した微弱な電流をもとに体水分量を求め、そこから筋肉量や除脂肪量(体脂肪以外の量)を計算し、最後に体重から除脂肪量を差し引いて体脂肪量を求めるという順番で計算しています注1。

体脂肪量が変化して見えるのは、「除脂肪量(体水分量)が変化した」か「体重が変化した」ときだということです。

今回、体水分量(TBW)の履歴も見てみると、この仕組みがそのまま数字に表れていました。

測定時刻体重体脂肪率体脂肪量(逆算)
07:4750.7 kg7.4 %約 3.75 kg
08:2951.7 kg8.4 %約 4.34 kg (+0.59kg)
08:4452.1 kg8.4 %約 4.38 kg
09:4651.2 kg7.4 %約 3.79 kg

07:47→08:44の間、体重は+1.4kg増えましたが、体水分量は+0.5Lしか増えていません。

この差(約0.9kg)が除脂肪量には反映されなかった分——体重から除脂肪量を引いた「体脂肪量」に計上された、と考えられます。

実際この間、体脂肪量は約3.75kg→約4.38kgと約0.6kg増えていて、この差分とおおむね一致します。

逆に08:44→09:46では、体重は-0.9kg減ったのに対し、体水分量は-0.2Lしか減っていません。差分の約0.7kgは、体水分としてカウントされる前の水(まだ胃や消化管にあった分、あるいは尿として体外に出た分)が抜けたことによるもので、体脂肪量も約4.38kg→約3.79kgと元に近い値に戻っています。面白いのは、増えた体水分のほとんどが細胞外水分(ECW)側の変化だったこと。飲んだばかりの水がまだ細胞の中(ICW)まで行き渡っていなかったことを示しています

つまり今回体脂肪率が動いたのは「脂肪が増減した」からではなく、「体重の変化」と「体水分量として測定できた変化」のズレが、そのまま体脂肪量という”引き算の結果”に表れていた、というのが実際の仕組みだったわけです。

正確に測るための3つのコツ

1
同じ時間帯に測る

できれば起床後・排尿後など、毎回同じタイミングで測定しましょう。

2
測定前1〜2時間は大量の水分摂取を避ける

直前の飲水は数値を一時的に動かす要因になります。水分補給は測定後に。

3
1回の数値ではなく、継続した推移で判断する

単発の増減に一喜一憂せず、数週間〜1ヶ月単位の傾向で見るのがおすすめです。

特に2つ目は見落とされがちですが、今回のように体脂肪率が1%動くこともあるため、意識しておく価値のあるポイントです。

まとめ

  • InBodyの体脂肪量は、体重から除脂肪量(体水分量ベース)を差し引いた「引き算」で計算されている(InBody公式の説明より)
  • 体重の変化幅(±1.4kg)に対し体水分量の変化幅(±0.5L)がずっと小さく、その差分が体脂肪量の変動(最大0.6kg)として現れた
  • 増えた体水分のほとんどは細胞外水分(ECW)側の変化で、水がまだ細胞まで行き渡っていなかったことを示す
  • 正確に変化を追うには、同じ時間帯・同じ条件で、継続して測ることが大切

今回、自分の身体で試してみて改めて分かったのは、InBodyの体脂肪という数値は、体重と体水分量の”引き算”で計算されているということです。

飲水のタイミングひとつで、体重と体水分量の増え方にズレが生まれ、体脂肪率が1%動くこともある。

だからこそ、数値の増減に一喜一憂するのではなく、同じ時間帯に・同じ条件(起床後・排尿後など)で・継続して測ることが、本当に意味のある変化を見るコツです。

参考文献・関連リンク

注1: inbody.co.jp/notes-of-measurement2

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