こんにちは。リハルモの柏丸です。
InBodyでの測定を受けたことがある方なら、結果用紙に並ぶたくさんの数値やグラフを見て「どこを見ればいいのか分からない」と感じた経験があるのではないでしょうか?
今回は、InBodyで測定できる主な項目について、それぞれが何を表しているのかを理学療法士の視点で整理してご紹介します。
※本記事は一般的な内容の解説であり、医療的な診断を行うものではありません。
数値の個別の評価については、測定時にお渡しする結果用紙と合わせてご確認ください。
InBodyは何を測っている装置なのか
InBodyは「生体電気インピーダンス分析(BIA)」という方法を用いて、体内に微弱な電流を流し、その伝わりやすさから筋肉量・脂肪量・水分量などを推定する体成分分析装置です。
筋肉や水分は電気を通しやすく、脂肪は電気を通しにくいという性質を利用しており、体重計のように乗るだけで終わるのではなく、体重という一つの数字の”中身”を分解して見せてくれるのが特徴です。
こちらは自分が最近測定した結果です。
こちらをもとに解説していきたいと思います。
体成分分析

体成分分析の方法はいくつか存在しますが、InBodyでは
- 体水分量
- タンパク質量
- ミネラル量
- 体脂肪量
の4つに分ける「4区画モデル」に基づいて分析します。
体水分量
健康な人は体重の約 50~70%が水分です。
体水分は摂取した栄養素を体の細胞に届け、老廃物を体外に排出する運搬の役割をしています。
タンパク質
体水分と共に筋肉の主な構成成分です。タンパク質量が足りないというのは、細胞の栄養状態が良くないことを意味します。
ミネラル量
ミネラルの約80%は骨にあり、体を支える役目をします。
不足すると骨粗鬆症や骨折の危険性が高まります。
ミネラル量は除脂肪量と密接な相関関係にあります。
体脂肪量
食事で摂った栄養分は消化吸収され活動のエネルギーとして使われます。
使い切れなかったエネルギーは脂肪細胞に蓄積され、肥満の原因となります。
体重・体脂肪量・骨格筋量

棒グラフは各項目の理想値に対する比率を意味します。
標準域の中央である「100」が、理想体重を元にした値です。
自分の結果は全て理想値を下回っていますね。
痩せすぎも問題のため、筋肉量、体脂肪量ともに増やしていく必要があります。
体重
すべての基本になる数値ですが、体重だけでは
- 筋肉が多くて重いのか?
- 脂肪が多くて重いのか?
は分かりません。
だからこそ、以降の項目と合わせて見ることが重要です。
体脂肪量・体脂肪率
体内に蓄積されている脂肪の量と、体重に対する脂肪の割合です。
同じ体重でも、体脂肪率が異なれば身体の中身は大きく違います。
骨格筋量(SMM)
腕・脚・体幹を動かすために使われる筋肉の量です。
日常生活での「立つ」「歩く」「持ち上げる」といった動作を支えている土台であり、加齢や運動不足によって減少しやすい項目でもあります。
肥満指標

肥満の指標となる指標です。
標準範囲
- BMI:25未満
- 体脂肪率
- 男性:10~20%
- 女性:18~28%
BMIは、体重(kg)を身長(m)の2乗で除した値です。
「肥満」とは、BMIが25以上の状態を指します。

ただ、「BMI:27」だが、体脂肪率10%のマッチョという場合もあります。
この場合も定義上は「肥満」にあたりますが、皆さんが想像する肥満ではないと思います。
BMIと体脂肪率、合わせて確認することが重要です。
また、肥満症やメタボリックシンドロームに該当しそうな場合は、まずは受診して医師の判断を仰ぎましょう。
部位別筋肉量

InBodyの大きな特徴が、全身の合計だけでなく「右腕」「左腕」「体幹」「右脚」「左脚」といった部位別に筋肉量を分解して表示できる点です。
これにより、次のようなことが見えてきます。
- 左右差
- 利き手・利き足の使い方の癖や、身体の使い方の偏りが数値に表れることがあります
- 上半身と下半身のバランス
- デスクワーク中心の生活では下半身の筋肉量が相対的に少なくなりやすい傾向があります
部位別の結果は、結果用紙上でご自身の年齢・性別に応じた目安と比較したバーグラフとして表示されます。
多い・少ないの判断は、この参考範囲との位置関係で確認するのが基本です。
自分の結果を見ると、特に上肢の筋肉量が少ないとわかります。
上半身のトレーニングを増やす必要がありそうです。
体水分バランス(TBW・ICW・ECW)


InBodyでは、体内の水分量についても「細胞内水分(ICW)」と「細胞外水分(ECW)」に分けて測定します。
- 総体水分量(TBW):体内にある水分の合計
- 細胞内水分(ICW):細胞の中にある水分
- 細胞外水分(ECW):血液や、細胞と細胞の間にある水分
体調やコンディションによって、この細胞内外の水分バランスは変動します。
「細胞外水分比(ECW/TBW比)」という指標は、この2つの水分のバランスを表すもので、装置の取扱資料では0.360〜0.390程度が一つの目安として示されることが多く、この目安から離れるほど、むくみなど水分バランスの偏りの可能性を示すとされています。
ただし個人差があるため、あくまで参考値としてご覧ください。
InBody点数
複数の項目を統合し、100点満点に近い形で総合的な体成分バランスを表したスコアです。
特定の一項目だけでなく、全体のバランスを俯瞰的に確認したいときの目安として活用できます。
医学的根拠があるものではないので参考までに。
骨格筋指数

四肢の骨格筋量を身長の2乗で除した値です。
男性<7.0kg/m²、女性<5.7kg/㎡の場合はサルコペニアの基準に該当します。
現在7.1なので、高齢になるまで筋肉を落とさないよう頑張らないといけません。
体型評価

BMIと体脂肪率をもとに、体型を図示したものです。
体型の表現はInBody独自のものとなっています。
適正を目指したいですね。
基礎代謝量と推奨エネルギー摂取量

基礎代謝量
何もしなくても生命維持のために消費されるエネルギー量の推定値です。
InBody で計測した除脂肪量に基づき、次のカニンガムの公式を利用することで算出されます。
基礎代謝量=370+21.6×除脂肪量
骨格筋量が多いほど基礎代謝量は高くなる傾向があり、筋肉量の変化を追いかけることで、基礎代謝量の変化も併せて把握できます。
推奨エネルギー摂取量
体成分を加味して補正された摂取エネルギーの推奨値です。
低体重の方は多めに、
過体重の少なめに表示されます。
ただ、運動習慣などは考慮されていないため、こちらもあくまで参考程度に。
体重や体成分を定期的に測定し、変化を見ながら食・運動習慣を調整していくことが重要だと考えられます。
運動別消費エネルギー量

現在の体重で、30分間運動した際の消費エネルギー量の推定値です。
無理のない減量を行う際の運動計画に有用です。
全身位相角

細胞の健康度を表すとされています。
値が大きいほど身体の健康状態、筋細胞の質が高いと言われています。
健常者では約5°付近を指します。
こちらも身体のコンディション(激しい運動後など)や測定条件(電極位置など)によって数値が変動するため、条件を揃えて測定し、比較することが重要です。
数値を正しく読むための注意点
InBodyはBIA方式のため、測定時の体内の水分状態に結果が影響を受けやすいという特性があります。
正確な変化を追うためには、次のような条件を意識すると、より安定した比較がしやすくなります。
- できるだけ同じ時間帯に測定する(起床直後や食後すぐは避ける)
- 激しい運動の直後や、入浴直後の測定は避ける
- 飲酒後の測定は避ける
- 測定前の排尿を済ませておく
こうした条件を揃えることで、日々の変動要因を減らし、本当の意味での身体の変化を捉えやすくなります。
数値は「知って終わり」ではなく「行動に変える」もの
ここまで紹介してきた数値は、それぞれ単体で見ても、日常生活にどう活かせばよいかが分かりにくいものです。
私たちが測定会でその場でのフィードバックを大切にしているのは、数値の意味を理学療法士の視点から解説し、日常の中で意識できる具体的な行動につなげるためです。
「自分の数値が何を意味しているのか知りたい」という方は、出張型の測定会からお気軽にお試しください。熊本市・宇土市・宇城市を中心に対応しています。
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